令和4年度秋期ES試験午後I問題1

設問1(1)解説

図4の持上げの状態から遷移する候補として②、⑤、⑧が挙げられます。

この中で角度センサーが上昇しているのは⑤となるので持下げが答えとなります。

設問1(2)(a) 解説

問題文のような行動をしたときにセンサーはどのように変化するかを考えればよいです。

椅子の肘掛けに両手を置いて立ち上がると両手の手袋スイッチがONになります。

椅子から立ち上がると角度センサーは持上げ開始角度内から減少していきます。

回答例は以下のようになります。

手袋スイッチがON、かつ、角度センサーの値が持上げ開始角度内から減少したから

出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問1 回答例

設問1(2)(b) 解説

持ち上げる時と立ち上がる時の姿勢を比較すればよいです。

※上半身が見やすくなるように描いていますが、実際は手を腰掛から離していません

持ち上げる時は上半身は前かがみになっていて、立ち上がるときは直立になると思われます。

図3を見ると、背中のIMUのY軸の値を見ればいいことがわかります。

回答例は以下のようになります。

背中にあるIMUのY軸の値が0近辺でないとき

出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問1 回答例

設問2(1)解説

図5を見ると制御タスクに対して通知をしているのは、IMU計測タスク、下肢角度計測タスク、アシスト管理タスクです。

表4の制御タスクの欄を見ると

IMU計測タスクからIMUの計測値の通知を受けていた場合、IMU計測情報を更新する。

出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問1

となっていて、制御タスクの処理に組み込まれているので候補から外れます。

アシスト管理タスクは表4からボタン操作の時だけ通知を送ることがわかります。

このタスクの通知をきっかけに処理をすると体を動かしても制御してくれないので候補から外れます。

最後に下肢角度計測タスクについてです。

表3を見ると、制御には角度センサーが重要なセンサーであることが分かります。

表4の下肢角度計測タスクにはこう書いてあります。

角度センサーから下肢の角度情報を収集し、制御タスクに通知する。

出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問1

よって答えは、

タスク名:下肢角度計測タスク、情報:下肢の角度情報

となります。

設問2(2)解説

まずはbから・・・

表1にアシストレベルを表示するという記述があるので表4のアシスト管理タスクのbにはアシストレベル情報が入ることがわかります。

他のbにいれても違和感がないのでbの答えはアシストレベル情報です。

つぎはcです・・・

制御タスクから通知が来ると書いてあるので表4の制御タスクを見ます。

PAスーツの状態が違う状態に遷移したときは、アシスト管理タスクに通知する。

出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問1

よってcの答えはPAスーツの状態遷移です。

設問2(3)解説

下肢角度計測タスクが起動してからモータータスクの動作完了までの時間に起きることは以下の3つです

  • 下肢角度計測タスク(タスク優先度1、実行時間5μs)
  • 制御タスク(タスク優先度1、実行時間max500μs)
  • モータータスク(タスク優先度1、実行時間10μs)

よって、5+500+10で515マイクロ秒が答えとなります。

設問3(1)解説

作業者のふらつきなどの危険動作を検出する情報が何かを聞かれています。

作業者が左右にふらついたとしましょう。

センサーのうち、角度センサーはほとんど動かないのでふらつきを検出できません。

手袋センサーは物体との接触を検出するだけなのでこれも違います。

IMUは表1を見ると、背中で3軸の重力加速度、左右の腰で角速度を計測していることがわかります。

この中でふらつきを検出しやすいのは角速度です。

なので、表4中の字句から選ぶとIMUの計測値が答えとなります。

次に理由の回答例は以下のようになります。

IMU計測情報の角速度からふらつきを検出できるから

出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問1 回答例

設問3(2)解説

表5の制御タスクを読んでいると「荷物の重量」というのが出てきますが、「荷物の重量」を計測している記述が見当たらないのでdの部分で測定していると考えることができます。

「荷物の重量」の計測方法は足裏荷重センサーを使えば良さそうです。

足裏荷重センサーにかかる重さは「作業者の体重」と「荷物の重量」なので、

足裏荷重センサーの計測値から制御タスクで測った作業者の体重を引き算して荷物の重量を求めて記録する処理が必要になります。

回答例は以下のようになります。

足裏荷重情報から体重を引いた値を荷物の重量として記録する

出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問1 回答例

設問3(3)解説

設問3の問題文には危険状態の定義として過負荷やふらつき動作が挙げられています。

表5の下のeは過負荷について書いているだろうという考えになります。

設問3の問題文から負荷を測定しているのは筋電位センサーという記述があります。

表5の上のeでは「筋電位情報」というのが出ており関連があることがわかります。

問題文から筋電位情報の値の変化で何がわかるかというと「筋肉への負荷」であることがわかります。

よって答えは「筋肉への負荷」です。

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