設問1(1)(a)解説
表3のタイマータスクを読むと以下のように書かれています。
サブタイマーに1/100秒で0となる値を書き込む。
出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問2
さらに、[審判計時機のタイマー部]には1/32ミリ秒でカウントすることが書かれています。
つまり、
(1/100)/(1/32/1000)=(1/100)*32000=320
よって、320が答えとなります。
設問1(1)(b)解説
基準タイマーは20ビットで、フライング判定のために基準タイマーには、16進数で80000の値が書き込まれます。
2進数に直すと1000 0000 0000 0000 0000となり、確かに20ビットの最上位ビットがフライング判定に使用されています。
つまり、0から16進数で80000となるまでどれくらいの時間がかかるか計算すれば良いです。
サブタイマーは1/100秒で基準タイマーに1カウントします。
8*16*16*16*16/60/100=65535/15/50=13107/150=87.38
よって答えは87分となります。
設問1(2)解説
引継ぎの前後の流れの例を正常な時とフライングの時で表すと以下のようになります。
タッチ板1の記録の前にスタート台1(無)の記録があるとフライングと判定できます。
解答例は以下のようになります。
出力元ID000の記録の前に、出力元ID100の記録を検出する。
出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問2 解答例
設問2(1)解説
aは操作部からの操作の話です。
[競技の流れ](4)を読むと以下のように書いてあります。
操作部にある”選手セット”ボタンを押すと、・・・(中略)・・・ホイッスル音を合図に、競技に参加する選手はスタート台に乗る。
出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問2
”選手セット”ボタンを押すと選手は既定の位置に着くことになるので、
aは”選手セット”ボタン押下が正解です。
bとcは故障のことについて聞かれています。
[競技開始時の故障判定とフライング判定]には、基準タイマーの値が16進数80000より大きくなっていなければ故障と判定することが書かれています。
表3の競技タスクの所を見ると
基準タイマーの値を確認し、異常と判断した場合は、メインタスクに”タイマー異常”を通知する。
出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問2
と書かれています。
メインタスク側から見たら競技タスクから”タイマー異常”の通知が来ます。
bは競技タスク、cはタイマー異常が正解です。
設問2(2)解説
dは[競技の流れ](4)から表示タスクが正解です。
eは[競技の流れ](4)から”準備完了”の表示が正解です。
一番下のfは[競技の流れ](6)から合図機がスタート音の出力をしていることがわかります。
なので合図機タスクが正解です。
gは[競技の流れ](4)からホイッスル音の出力が正解です、
hは[競技の流れ](4)からセット完了音の出力が正解です。
iとjは、競技結果をサーバーに送信するとあるので競技が終了している必要があります。
表3のレーンタスクから
選手がゴールしたら”競技終了”と競技タスクに通知する。
出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問2
単体のレーンタスクを答えにすると他のレーンの結果が送信されないので、すべての使用タスクが競技終了になるのを待つ必要があります。
iは全ての使用タスク、jは競技終了が答えとなります。
設問2(3)(a)解説
ホイッスル音が鳴ってからセット完了音が鳴るまでにどのような処理をする必要があるかを聞かれています。
ホイッスル音が鳴ると選手はスタート台1に乗ります。
処理としてはスタート台に乗ったかを判定する必要があります。
判定方法は計測レジスタの出力元IDが110になっていることを確認すればいいので、
回答例は以下のようになります。
出力元IDが110の計時割り込みを検知する
出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問2 解答例
設問2(3)(b)解説
制御レジスタの上位3ビットは出力元IDが入れられています。
途中経過タイムの更新の時に起きることはタッチ板2に選手が触れることです。
出力元IDは001となります。
競技タイムの確定の時に起きることはタッチ板1に選手が触れることです。
出力元IDは000となります。
つまり、制御レジスタの上位2ビットが00の時に起きます。
回答例は以下のようになります。
上位2ビットが00のとき
出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問2 解答例
設問2(3)(c)解説
[競技の流れ](9)に失格の情報はすべての選手がゴールした時に出ると書かれている。
レーンタスクから競技タスクに失格の情報を渡すタイミングを表3から探すと、”競技終了”を競技タスクに通知する時であることがわかります。
回答例は以下のようになります。
”競技終了”を通知するとき
出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問2 解答例
設問3(1)解説
主機・補機の区別が必要なタスクは表4から競技タスク、機器間通信・監視タスク、LAN通信タスクとなります。
設問3(2)解説
競技タスクは合図機に対して指示をしますが、問題文より、機能追加後の仕様では、合図機への指示は主機のみが行うことになったのでそのことを書けばよいです。
回答例は以下のようになります。
合図機タスクに指示を送らない
出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問2 解答例
設問3(3)解説
問題文にはこう書いてあります。
競技サーバーへの競技時間、途中経過タイム、競技結果の送信は主機だけが行い、
出典: 令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問2
表3を見るとこれらのデータをLAN通信タスクに送っているタスクが2つあります。
m、nの答えは競技タスク、レーンタスクです。
コメント